相続ブログ

2013.05.28更新

再転相続、相続分の譲渡

1 松阪市にお住まいの方が亡くなりました。
  相続人である子どもたちは、津市、松阪市、伊賀市に住んで
  いました。

2 子どもたちのうちのおひとり(Aさんとします)が中心となり、
  遺産問題を解決するため、少しずつ、他の相続人の方に自分
  の財産や相続財産(賃料)を支払いをして、他の相続人の方
  たちの権利を譲り受けることにしました。

  この権利は「相続分」と呼ばれるものですが、解決する人毎に
    相続分の譲渡
  に関する書類を作成することなく、Aさんはこの「権利の譲り受
  け」を進めました。

3 Aさんは、兄弟のうちあと1名(Bさんとします)と話がつけば、
  相続問題が解決して、とりわけ不動産の登記ができるところ
  まできました。

4 ところが、Bさんとの解決がされないまま、Aさんは亡くなって
  しまいました。
  そこで、Aさんのお子様方が、そのあとを引き継いで、Bさん
  との話をすることにしました。

5 しかし、解決したつもりであった方々(Bさん以外のAさんのご
  兄弟、つまり、おじさま・おばさま)も亡くなってしまわれていて、
  おじさん・おばさんらの子どもたちの中に、父であるAさんとお
  じさん・おばさんとの間では解決済みであったことに関して、
  「知らない」といって、相続問題の解決に協力しない人が出て
  きました(甲さん、乙さん)。

6 Aさんとおじさん・おばさんらの間では、兄弟同士であり信用し
  合っていて、全ての人の問題が解決したら、登記書類に「ハン
  コ」をつくことになっていたようです。

7 2のような場合、『相続分の譲渡証書』を1人ずす作成してお
  けばよかったのですが、それがありませんでした。

8 困ったAさんの子は、専門家に相談することになりました。、

2013.05.11更新

死亡原因と不動産 [相続][不動産]

1 地方で弁護士をしていると日弁連の講演以外どうしても講演
  を聞く機会は少ない。

2 そこで、大阪弁護士会の協同組合の発売している研修の速報で
  興味のある分は購入することにしている。

3 心理的瑕疵物件については他殺、自殺、孤独死の不動産について
  売却を破産管財人、相続財産管理人、成年後見人として大体、
  年に1件以上は関与している。

4 今回は、大阪弁護士会と大阪府不動産鑑定士協会の共同研修
  「不動産の心理的瑕疵 自殺等で不動産価値はどれだけ下がる
  のか」
  を購入しました。
  孤独死、他殺、自殺などが自宅やマンションで起こった場合に
  どういう法律問題が生じるか、あるいはそれらの不動産の価値は
  一体どの程度下がるのか、また、さらには不動産の実務でこれは
  どのように取扱われてるのかについて整理されていました。

5 (1)法律論 (2)評価 の2点より整理されていたので、一読する
  予定です。

2013.05.11更新

遺産分割への弁護士としての関与 [相続]

1 今週は調停手続にまで至っていない遺産分割について、双方の
  当事者に弁護士が代理人として関与している案件の打ち合わせ
  をしていました。

2 家庭裁判所の遺産分割調停に代理人として関与している事件に
  ついて、「相続分の譲渡」後の手続の終了の方法について調査を
  していました。

3 当事者間で話し合いをしている案件についても、後方支援として
  法律的意見を述べたり、たたき台となる分割案を作成したり等の
  支援を先週はしていました。

4 当事者間で分割案が合意できている案件について、不動産を
  売却して代金を分割することにしているので依頼している
  司法書士より相続による所有権移転登記の書類が今週届いて
  います。

5 遺産分割として、弁護士として関与するのはだいたい上記4つ
  の立場になります。

2013.05.01更新

相続放棄か限定承認か

1 被相続人の債務等の法律関係(あるいは双務契約)の処理に
  ついて、相続人の方で主導して行いたい場合は、限定承認の
  方をすすめています。

2 相続放棄の場合、相続財産管理人の申立が必要になります
  し、限定承認とは異なり、限定承認をした共同相続人の代表
  としての相続財財産管理人ではないので、処理のベースなど
  について、自ら主導ができないからです。

3 相続放棄の相続財産管理人も、限定承認をして自らが相続
  財産管理人となり弁護士に委任した場合も、いずれも弁護士
  が関与する以上、法律的視点を踏まえて処理が行われます
  が、処理のベースへの意見や申出が受け入れられる状況に
    裁判所が選任したか
    自らが依頼したか
  によって差が出るのは、やむを得ないところです。

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