相続ブログ

2015.08.26更新

生前預金引出

1.最新の判例タイムズ(No.1414)に、「被相続人の生前に引き出された預貯金等をめぐる訴訟について」の論文が掲載されていました。
2.預貯金の生前引出しは、遺産分割手続(家裁)の前提問題(遺産の範囲の問題)となり、別件として地裁での手続を求められることになる場合が多いです。
3.預貯金の生前引出しについての相手方の主張を、
(1)関与否定型
(2)補助主張型
(3)本人交付型
に分けて論じていました。
4.遺産分割手続との関係について、
 預金を引き出した相続人が、被相続人から「贈与」を受けた事実は無い、と主張しておきながら(その主張を前提として、他の相続人が調停や審判を申し立てたにも関わらず)、訴訟手続において、従前の主張を覆し、「贈与」を受けたと主張する(不法行為や不当利得の成立を否定する)ことができるかについても論じられていました。

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