2013.08.31更新
預金口座の取引経過の開示(使途不明金)
1 死亡直前の被相続人の預金の管理状況が、問題になることが
あります。
2 この場合は被相続人の預金の取引経過の取寄せをします。
銀行、ゆうちょ銀行は、照会に対する取引経過の回答の速度には
それぞれ差がかなりあります。
3 口座を解約している場合は、照会に応じるべき義務があるか否か
問題があるところです。
4 ① 調停において使途不明金の主張がされた場合には、
まず、当事者の言い分を聴取して、預貯金を管理する相続人に
対し、預貯金払戻しの経緯とその使途をできるだけ速やかに開示
し、提出すべき資料を提出するようにします。
しかし、この問題に相当回数の期日を費やしても、合意が得られ
そうもない場合には、別途訴訟による解決に委ね、調停では、
現存する遺産のみを対象として先に進めるのが相当です。
② 被相続人の了解のもと預貯金が払い戻され、特定の相続人が
贈与を受けた場合は、特別受益の問題となります。
5 4は、「教科書的マニュアル」の答えですが、簡単に、訴訟による
解決に移行されない場合もあります。
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